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2007年03月15日

憲法統治

投票価値の平等

14T後段の政治的関係における平等に含まれ、同条で保障されると考える。

不均衡の限度

1対2を限度と考える。なぜなら、1対2以上の格差は一人一票の原則に反するからである。

選挙無効の訴えの可否

公選法204条で認められる。なぜなら、同条が定数不均衡を争うための唯一の手段だからである。

定数不均衡と統治行為

統治行為論は妥当しない。なぜなら、統治行為の前提となる立法府の形成過程に瑕疵があるからである。

定数不均衡の違憲の範囲

他の選挙区との関係で不均衡が生じる以上、定数配分全体が違憲となる。

定数違憲の効果

既になされた選挙を無効とすると、国政に著しい混乱を生じる。
そこで、行政法における事情判決の法理を援用し、主文で請求を棄却し、
理由の中で違憲を宣言すべきと考える。

衆参の定数不均衡限度の比較

参議院においては地域代表的性格や、半数改選という特殊性があるが、
それによって、投票価値の不平等を正当化することはできない、衆議院と同様に解する。

地方議会の定数不均衡

公選法15[は特に人口比例を定めているが、投票価値の平等の重要性は国政でも地方でも変わらない。
よって、衆議院ど同様に考えてよい。

「代表」(43T)の意義

「全国民」の代表である以上、特定選挙民の意思に法的に拘束されない。
よって、法的代表ではない。
もっとも、選挙民の意思を全く無視していいわけでもないから、純粋代表とも考えるべきでない。
選挙民の意思との事実上の合致が求められているから、社会学的代表(半代表)と解すべきである。

党議拘束の合憲性

議席喪失の場合は違憲である。なぜなら、「全国民」の代表である以上、
政党の意思決定による法的拘束力を認めることはできないからである。
他方、政党からの除名などは、議員としての法的地位に影響が無いから、
法的拘束力を認めることにはならない。
むしろ、選挙民の意思との事実上の合致をはかる上で望ましいから、合憲である。

「最高機関」(41)の意義

三権分立の趣旨から、政治的美称に過ぎないと考える。

「立法」の意義

形式的に解すると同義反復に陥るので、実質的意味の立法と解すべきである。
そして、民主主義を重視して、およそ一般的抽象的法規範はすべて含むと考える。

措置法の合憲性

立法に一般性抽象性が要求されるのは、特定人の狙い撃ち防止、
行政権の範囲に踏み込んだ立法の防止のためである。
よって、国民の平等を侵害せず、権力分立の核心を侵すものでなければ合憲である。

委任立法の合憲性

専門的・技術的知見が必要となる場合には、委任立法を認める必要がある、
また、73E但書は委任立法の存在を前提にしている。
もっとも、民主的統制の見地から、個別具体的な委任でなければならない。

内閣の法律案提出権

法律案提出も立法作用の一部であるから、憲法上内閣に提出権が保障されているわけではない。
もっとも、議院内閣制(66V、67、69)の趣旨から、国会と内閣の協同は望ましい。
よって、法律で、内閣に提出権を認めることはできる。

国会議員の発言による名誉権侵害に対する賠償請求の可否

議員個人に対する請求は否定すべきである。なぜなら、自由な言論確保という趣旨から、
免責特権は絶対的なものと考えるからである。
他方、国家賠償については、国の責任を認めても、国からの求償(国賠法1U)を否定すれば、
自由な言論は否定されないことから、肯定しうると解する。

事後の条約承認が得られなかった場合の条約の効力

国会の承認がない以上、国内法的効力は認められない。
他方、国際的効力は、法的安定性の見地から、相手国が通常知ることのできる場合のみ無効と考える。

国会の条約修正権

否定すべきである。なぜなら、修正には相手国の同意が必要だからである。

国政調査権の法的性格

国政調査権も立法作用の一部である。よって、立法に必要な範囲で行使できる補助的権能と解する。

独立行政委員会の合憲性

65条には反しない。なぜなら、同条には「すべて」との文言が無く、
行政権の全てを内閣が独占する趣旨ではないからである。

衆議院の解散権

7Bにより内閣にあると考える。なぜなら、助言と承認を通じて実質的決定権を有するのは内閣だからである。

解散の限界

法的限界は無いと解する。
なぜなら、そのような解散を違憲無効とするのではなく、
そのような解散をした内閣に対する国民の審判をこそあおぐべきだからである。

解散に対する司法審査

苫米地事件判例はいわゆる統治行為論により司法審査されないとする。
しかし、解散に法的限界は無いと解するので、司法審査自体は肯定されるが、
違憲となることは無いと考える。

予算の法的性質

財政国会中心主義(83)から、予算に法規範性を認めるべきである。
もっとも、憲法は法律と予算とを区別している(60,86)から、法律と異なる国法の一形式と考える。

予算の修正

減額修正は予算の一部不承認であるから、無制限に認められる。
他方、増額修正は新たな予算の追加であるから、予算の同一性を損なわない限度でのみ認められる。

「公の支配」(89後段)の意義

同条の趣旨は濫費防止にある。
よって、濫費を防止できる程度の監視があれば、「公の支配」にあたる。

地方自治の本質

地方自治権を地方固有の権利とすることは、主権の単一性と相容れない。
もっとも、憲法が1章を割いて地方自治を認めた点も重視すべきである。
そこで、制度的保障と解し、地方自治の核心を侵すことは許されないと考える。

地方公共団体の意義

地方自治の本旨は住民自治と団体自治である。
よって、住民の共同体意識の有無、沿革的に独立した行政区とされていたか、
などを考慮して決すべきと解する。

二段階保障の肯否

団体自治の見地からは、国家と対峙するために都道府県レベルの広域団体が必要である。
他方、住民自治の見地からは、きめこまかな民意の反映のために、
市町村レベルの小規模団体が存在していなければならない。
以上から、ニ段階制は憲法上の要請であると考える。

条例による地域間格差

条例は地方公共団体ごとに制定されるのであるから、そのような格差は
憲法が予定し、許容していると考えられる。
よって、14条には反しない。

条例と租税法律主義・罪刑法定主義

公選の議員による地方議会が制定するので、民主的基盤がある。
よって、条例も「法律」に含まれる。

条例と法律の関係

両者の矛盾抵触は形式的に判断しては妥当な結論が図れない。
よって、趣旨、目的、内容及び効果を比較し、両者に矛盾抵触が無いかを
判断して決すべきである。

国会の各議院の懲罰権(58U)・議事手続に対する司法審査の可否

議院の自律権から否定すべきである。

統治行為論

司法権には三権分立に基づく内在的制約があると考えられるので、
肯定すべきである。

部分社会の法理

自律的法規範を有する特殊の部分社会内部においては、
当該団体の自律的措置に最終的解決を委ねるのが妥当である。
よって、司法審査は及ばない。
もっとも、一般市民法秩序と関わる場合は、もはや団体内部の問題にとどまらないので、
司法審査は及ぶ。

実質的証拠法則

事実認定も司法作用の一部であるが、裁判所の事実認定を無条件に拘束するものではないので、合憲である。

最高裁判所規則所管事項(77T)は法律事項か

立法とは一般的抽象的法規範をいい、規則所管事項もこれに含まれる。
また、憲法上、禁ずる条文も無い。よって、法律事項と考える。

規則と法律の効力の優劣

法律が優位すると考える。なぜなら、法律の方がより民主的な手続により制定されるからである。

裁判の公開(82T)の法的性格

同条は国民の権利を定める第3章にはおかれていないから、人権と解すべきではなく、制度的保障と解すべきである。

違憲審査権の法的性格

81条は第六章「司法」の章にある。よって、司法権行使に付随して行使されなければならない。
したがって、具体的紛争の解決に必要な範囲でのみ行使が認められる(付随的審査制説)。

憲法と条約の優劣

憲法が優越する。なぜなら、条約の締結・承認権(73B)は憲法によって授権されたものだからである。

条約に対する司法審査の可否

法の支配の原理から、肯定すべきである。81条は例示に過ぎない。

立法不作為に対する違憲審査

憲法上立法義務が認められる場合に、合理的期間を過ぎてもなお立法がなされない場合は、
立法不作為も違憲というべきであるから、これに対する違憲審査は可能である。

立法不作為に対する国賠請求の可否

立法行為は本来的に政治的なものであって、国民に対して政治的責任は負うが、
法的責任は負わないというべきであるから、否定すべきである。

違憲判決の効力

付随的審査制を前提とする限り、その効力もその事件限りで生ずると解すべきである(個別的効力説)。

posted by studyweb5 at 18:05| 憲法論証 | 更新情報をチェックする

2007年01月27日

憲法人権

外国人の人権享有主体性

外国人も「人」である以上、当然に人権享有主体となりうる。

外国人に保障される人権の範囲

人権の性質上、日本国民のみを対象とするものも存する。
よって、権利の性質上可能なものに限られる。

外国人に参政権は保障されるか

国民主権の観点から、保障されないと考える。

外国人に国政選挙権を法律で付与できるか

国民主権に抵触するから、違憲である。

外国人に地方選挙権を法律で付与できるか

住民自治に資することを考慮すれば、違憲とまではいえない。

外国人に公務就任権は保障されるか

国政に関与する公務に就任する権利は、国民主権に抵触するので、認められない。
国政に関与しない範囲では、国民主権との抵触は無いので、その限度で公務就任権を認めうる。

外国人に社会権は保障されるか

社会権は後国家的権利であるから否定すべきである。

外国人の入国の自由

国際慣習法上否定すべきである。

外国人の出国の自由

出国の自由は海外移住の自由(22U)に含まれるから、肯定すべきである。

外国人の再入国の自由

入国の自由が認められていない以上、否定すべきである。

海外渡航の自由(22U)と同様の性質と考え、肯定すべきである。

外国人の在留の自由

入国の自由が否定される以上、否定すべきである。

外国人の政治活動の自由

外国人にも性質上表現の自由(21T)が認められ、その一環として政治活動の自由も認められる。
もっとも、国民主権の見地から、国政に影響力を行使するようなことは認められない。

法人の人権享有主体性

その社会的実体から肯定すべきである。もっとも、性質上可能な範囲に限られる(八幡製鉄事件判例同旨)

私人間効

憲法秩序の維持と私的自治の尊重の調和の観点から、憲法は直接適用せず、
私法の一般条項の解釈指針になるにとどまると考える。

特別権力関係の法理の肯否

法の支配の原理から否定すべきである。

公務員の人権制限

憲法が一般国民と異なる規律をしている(15、73C、99)ことから、特別の制約をうける。

在監者の人権制限

憲法が一般国民と異なる規律をしている(31)ことから、特別の制約を受ける。

新しい人権

幸福追求権は包括的人権としての性格を有している。
よって、新しい人権は13条で根拠づけることができる。
もっとも、人権のインフレ化を防ぐために、人格的生存に不可欠なものに限るべきである。

プライバシー権の権利性

「法の下」の意義

法適用の平等だけでは不合理な差別を防げない。
よって、法内容の平等をも含むと考える。

14T後段列挙事由の法的性質

列挙事由は歴史的に見て重大な差別である。
よって、より厳格な違憲審査基準に服すると考える。

「平等」の意義

絶対的平等と考えると、個々人の個性を無視することになる。
よって、相対的平等と考える。
したがって、合理的理由のある差別は許される。

「思想及び良心」の意義

単なる知・不知は含まれず、信仰に準ずる世界観・主義・思想を全人格的に持つことをいうと考える。
なぜなら、単なる知・不知には強度の保障を与えるべきでないからである。

政教分離の法的性格

制度的保障であると考える。国家の政治的中立性自体を、個々人の「権利」と捉えるのは無理があるからである。

政教分離違反の基準

現代の福祉国家としての役割を考慮すると、宗教と国家関わりを一切禁止することはできない。
そこで、当該国家行為の目的が世俗的か、効果が特定宗教の圧迫干渉、助長促進につながっていないかを
基準とすべきである。

二重の基準

精神的自由権に対する制約は、経済的自由権に対する制約と比較して、
民主制の過程における瑕疵の回復が困難であるから、司法の積極的介入を要する。
従って、より厳格な審査基準が妥当する。

知る権利

21Tで保障される。なぜなら、表現の自由は、その受け手の存在が前提となるからである。

知る権利の請求権的側面における裁判規範性

プライバシー等の他の人権や国家機密との調整が必要であり、そのための要件効果を立法府が確定する必要がある。
よって、具体化立法なしに裁判規範性を肯定すべきでない。

報道の自由

報道は純粋な事実の報告ではない。一定の表現行為の要素がある。
よって、21Tで保障される。

取材の事由

取材は報道の準備段階にすぎず、表現行為そのものでないから、21Tで保障されない。
もっとも、尊重に値するといえる。

アクセス権(反論文掲載請求権)

報道機関の報道の自由に対する制約が必要最小限度を越えるから、たとえ立法があっても21Tに反し違憲である。

選挙運動の自由

選挙運動も表現行為であるから21Tで保障される。
もっとも、選挙の公正の要請から特別の制約を受けるものと考える。

営利的表現の自由

営利・非営利の区別は困難であるから、同様に厳格な基準を用いるべきである。

検閲概念

歴史的沿革から、検閲とは行政権が主体となって、思想内容等の表現物を対象とし、
その全部または一部の発表の禁止を目的として、対象とされる一定の表現物につき
網羅的一般的に、発表前にその内容を審査した上、不適当と認めるものの発表を禁止することを、
その特質として具えているものを指す。

営業の自由

職業選択の自由の実質化には営業の自由の保障が不可欠であるから、
22Tで保障される。

二重の基準・二分論

経済的自由権に対する制約は民主制の過程で瑕疵の回復が可能である。
よって、司法より立法による救済が主であるから、より緩やかな基準を用いるべきである。
もっとも、国民の生命身体に対する害悪を防止する目的(消極目的)の規制については、
その必要性・効果等を裁判所で判断しうるから、やや厳格な基準を用いてよい。
他方、福祉主義実現のための政策目的(積極目的)の規制については、立法府の技術的判断を要するので、
緩やかな基準を用いて判断すべきである。
また、いずれの目的かが判断不能もしくは混在している場合は、規制態様をも加味して考えるべきである。

海外旅行の自由

海外への移住に準じ、22Uで保障される。

29Tの意義

私有財産制度を保障するのみならず、国民の個々の財産権を基本的人権として保障している(森林法共有林事件判例)。

財産権規制に対する違憲審査基準

財産権も経済的自由権であるから、二分論が妥当する。

29V「用いる」の意義

財産権保障の貫徹の観点から、収用に限られず、広く私有財産侵害全てを含むと考える。

「公共のために」の意義

財産権保障の貫徹の観点から、広く公共の利益のためにするものを含むと考える。

補償の要否

29Vの趣旨は財産権的平等の確保にあるから、特別の犠牲といえる場合のみ補償を要するというべきである。
具体的には、@特定人を対象とするか、A受忍限度を越えているか、を基準に判断すべきである。

「正当な補償」の意義

財産権保障の貫徹という観点から、原則として完全補償を要するというべきである。
もっとも、福祉主義実現のための制限の場合、完全保障をしたのでは目的を達成できないので、
相当補償で足りると考える。

29Vによる直接補償請求の可否

金額の算定は裁判所が客観的になしうるので、肯定すべきである。

補償規定を欠く法令の合憲性

直接補償請求できるので、直ちには違憲とならない。

予防接種禍

一部の犠牲のもとに公共の利益を図るという構造が29Vと近似するから、
29Vを類推適用して、補償請求を認めるべきと考える。

31条の保障範囲

同条は罪刑法定主義と適正手続の双方を規定した趣旨と考えられるので、
手続・実体が共に法定され、かつ内容が適正であることを要求するものと考える。

明確性の判断

通常の判断能力を有する一般人の理解において、具体的場合に当該行為がその適用を受けるものかどうかの
判断を可能ならしめるような基準が読み取れるかどうかによって判断すべきである(徳島市公安条例事件判例)。

行政手続と31条・35条・38条

同条は本来刑事手続に対する規定である。
しかし、行政手続においても、適正手続の要請は妥当しうる。
よって、行政手続にも同条が類推適用される場合がある。
もっとも、行政手続の実効性も無視できないので、侵害される権利の性質や、処分の必要性・緊急性等を
考慮して、いかなる手続を要するかを個別に判断すべきである。

32条と82条との関係

82条は、第六章「司法」の章にある。
よって、同条の「裁判」とは純然たる訴訟事件をさすと解される。
32条の「裁判」も同義と考えられる。
よって、32条は純然たる訴訟事件につき裁判を受ける権利を規定したものであり、
82条はそのような裁判の公開を定めたものと解する。

選挙権の法的性質

15Tから、権利としての性質を有するが、反面、公務員を選定するという点からして、公務としての側面も有する。

被選挙権

選挙権と表裏の関係にあるから15Tで保障される。

生存権の法的性格

「権」とされている以上、単なるプログラム規定と捉えるべきではないが、
その抽象性故に、具体的権利性までは肯定できない。
よって、抽象的権利であると考える。

普通教育機関の教師の教育の自由

学問の自由に基づく教授の自由は、普通教育の場においても一定の範囲で妥当する。
よって、23条により保障される(旭川学テ事件判例)。

子供の学習権(26)の保障のためには、教師に公権力からの自由を与える必要があるから、
26条で保障される。

教育内容決定権の所在

全てが国にあるとか、全てが国民にあると考えるのは一方的であり妥当でない。
国、教師、国民がそれぞれの役割に応じた権能を有すると解する。

義務教育無償の範囲

26U後段の趣旨は教育の対価を徴収しないことにある。
教育の対価とは授業料である。よって、授業料の無償をいうと考える。

団結権(28)による組合加入強制の合憲性

結社の自由と別に規定された趣旨から、合憲と考える。

組合と構成員の人権

いずれも憲法上の権利である以上、両者の利益を比較考量すべきである。

組合と企業の営業の自由

いずれも憲法上の権利である以上、両者の利益を比較考量すべきである。

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憲法総論

前文の法規範性

前文は上諭と異なり、憲法典の一部であるから、法規範性を有すると考える。

前文の裁判規範性

前文は裁判の基準とするには抽象的過ぎるので否定すべきである。

国民主権論

「全国民」(43T)との文言から、正当性の契機を中心に考える。
もっとも、国民審査(79T)や憲法改正(96)の規定から、権力的契機も加味して考えるべきである。

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