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2007年03月15日

手形小切手法2

裏書の連続の判断基準

手形取引の安全を図るために、専らその外観から、形式的に判断すべきと解する。

裏書不連続手形による権利行使

裏書の連続による形式的資格は個々の裏書による資格授与的効力の集積であるから、不連続部分につき実質的権利を証明すれば、権利行使できると解する。

A→A相続人Bの記載に裏書の連続を認めうるか

相続は手形外の事情であるから、裏書の連続を認めることはできないと解する。

被裏書人欄の抹消と裏書の連続

白地式裏書(13条2項)の外観が生じている以上、白地式裏書として連続を認めうると解する。

受取人欄の改ざんと裏書の連続

69条は手形債務の内容は変造によって変更しない趣旨の規定であるにすぎない。
裏書の連続は手形の外観から形式的に決すべきであるから、現在の記載によって連続を判断すべきである。

善意取得の適用範囲

手形は高度の流通性確保の要請があるから、形式的資格に基く事項に限られず、広く瑕疵一般を治癒すると解する。

裏書不連続手形の善意取得の可否

善意取得の基礎となる形式的資格は個々の裏書による資格授与的効力の集積である。
よって、不連続部分の実質的権利を証明すれば善意取得が認められると解する。

17条但書の「害スルコトヲ知リテ」の意義

抗弁は常に行使されるわけではないから、単なる悪意では足りず、満期において手形債務者が所持人の前者に対する抗弁を主張して支払いを拒むことは確実であるという認識を有しながら、手形を入手したことをいうと解する。

融通手形の抗弁

特殊の生来的抗弁と解するのは、その根拠が不明である。融通契約に違反したことをもって抗弁と解すれば足りる。

裏書に手形行為独立の原則は適用されるか

手形行為独立の原則は、前提行為の無効を政策的に後続の行為に及ばないものとし、手形取引の安全を図る趣旨の規定である。
裏書にも手形取引の安全を図る必要性はある。よって、裏書にも適用があると解する。

悪意の取得者に手形行為独立の原則の適用はあるか

悪意・重過失の取得者には手形取引安全を図る必要がないから、適用は無いと解する。

戻裏書と人的抗弁

17条本文により、抗弁が切断されるのが原則であるが、戻裏書により不当に抗弁の対抗を免れるのは不当であるから、権利の濫用(民法1条3項)となる場合があると解する。

隠れた取立委任裏書の法的性質

手形取引安全のため、形式的に判断すべきであるから、通常の譲渡裏書の効力を有し、取立委任の特約は、人的抗弁となると解する。

支払免責の適用範囲

手形の高度の流通性確保の要請から、形式的資格から推定されない事項にも及ぶと解する。

手形法40条3項の「悪意・重過失」の意義

形式的資格を有する所持人に対しては、通常の悪意重過失とは異なり、無権利を知り、容易に証明できたにも関わらず、故意に、または重大な不注意により支払った場合をいうと解する。
なぜなら、この場合手形債務者は所持人の無権利を証明しなければ支払いを拒めないからである。
他方、形式的資格を有しない所持人に対しては、そのような支払強制は無いので、通常の悪意重過失を意味すると解する。

支払呈示なき裁判上の請求に付遅滞効はあるか

裁判上手形権利者としての権利行使が認められた以上、付遅滞効は認められると解する。

支払呈示無き催告に時効中断効はあるか

権利行使の意思が明確化した以上、認めうると解する。

手形の所持しない者による裁判上の請求に時効中断効は認められるか

権利行使の意思が明確化した以上、認めうると解する。

受戻無き支払の効力

一般原則通り、手形債務は消滅する。
もっとも、残存手形が流通した場合は、受戻さなかった債務者よりも、手形取引安全を重視すべきであるから、権利外観理論により、転得者を保護すべきと解する。

裏書不連続手形に対する支払免責の可否

支払免責の基礎となる形式的資格は個々の裏書による資格授与的効力の集積である。
よって、不連続部分の実質的権利を所持人が証明した場合、支払免責が認められると解する。

満期前の支払

40条3項の適用はないが、戻裏書との均衡を考慮して、16条2項の類推適用が認められると解する。

除権決定による実質的権利の回復の肯否

除権決定は手形の所持という形式的資格に対応するものであるから、実質的権利は回復しないと解する。
よって、除権決定以前の善意取得者には手形権利者であることを対抗できない。

除権決定後の手形再交付請求の可否

除権決定は形式的資格を回復させるにとどまるものであるから、再交付までは請求できないと解する。

除権決定を受けた白地手形所持人による白地補充の可否

除権決定は白地手形そのものを復活させるものではないから、補充はできないと解する。

白地手形と無効手形の区別

形式上差異が無い以上、振出人に事後、所持人に補充させる意思があるか否かで判断すべきである。

白地手形未補充での呈示の効果

白地手形は未完成手形に過ぎないので、遡求権保全効、付遅滞効は無い。
もっとも、権利行使の意思が明確化した以上、時効中断効は認められる。

不当補充後の取得者に10条は適用されるか

手形取引の安全保護の趣旨が妥当するから適用されると解する。

不当補充前の取得者に10条は適用されるか

手形取引の安全保護の趣旨が妥当するから適用されると解する。

満期白地手形の補充権の消滅時効

永久に時効にかからないとするのは不当であるから、独自の消滅時効にかかると解する。
そこで、補充しうる時期を起算点とし、「手形・・・に関する行為」(商法501条4号)として5年の時効により消滅する(商法522条)と解する。

手形保証人による、被保証人の抗弁援用の可否

手形保証の独立性(32条2項)から、被保証人の有する抗弁の援用は認められない。
もっとも、このような場合、所持人には固有の経済的利益はなく、手形金請求は権利の濫用というべきである。
よって、手形保証人は権利濫用の抗弁を主張して、手形金支払いを拒むことができる。

権利濫用の抗弁を主張せずに支払ってしまった手形保証人の求償の可否

手形保証人も支払いを強制される立場にあるから、善意支払(40条3項)の規定を類推すべきと解する。

手形金請求の訴え提起により、原因債権の時効中断は生ずるか

手形債権と原因債権とは経済的同一性があるから、時効中断を肯定すべきと解する。

原因債権の時効消滅は抗弁事由となるか

原因債権の消滅に代わりは無い以上、抗弁事由となると解する。

利得償還請求を行使するためには原因関係上の債権の消滅をも要するか

利得償還請求は公平の見地から認められる最終手段であるから、原因関係上の債権の消滅をも要すると解する。

利得償還請求に手形の所持は必要か

不要と解する。利得償還請求は公平の見地から認められる指名債権であり、手形との結合は無いからである。

利得償還請求の消滅時効

商法501条4号、522条により、5年と解する。

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手形小切手法1

有価証券の意義

その本質は権利と証券の結合であるから、有価証券とは財産的価値を有する私権を表章する証券で、権利の発生・移転・行使の全部または一部に証券を要するものをいうと解する。

貨物引換証の要式性(571条2項)

貨物引換証は証券外の運送契約により権利義務が発生する以上、要式性は緩やかで良い。
よって、法定記載事項の一部を欠いても、運送契約の内容が特定できれば、効力が認められると解する。

貨物引換証の有因性と文言性(572条)

貨物引換証は証券外の運送契約により権利内容が定まるので有因証券である。
よって、文言性(572条)は本質的なものではなく、取引の安全の見地から定められたものと解する。
従って、善意無重過失の所持人には品違い・空券であることを運送人は対抗できないと解する。

貨物引換証の物権的効力(575条)の根拠

間接占有の移転と解すると、運送人が一事紛失した場合、所持人の占有も失われることになって不都合であるから、証券の引渡自体が特殊の占有移転であると解する。

手形理論(手形上の権利はいつ発生するか)

手形法に特則無い以上、手形の交付を伴う契約により発生すると解する。

交付欠缺

手形の交付契約が無い以上、手形上の権利は発生しないのが原則である。
もっとも、それでは手形取引の安全を害する。
そこで、権利外観理論により、外観の存在とそれに対する相手方の信頼(善意無重過失)、手形債務者の帰責性を要件として、手形上の権利が発生するものと解する。

権利外観理論における帰責性の程度

単に手形に署名しただけで手形債務を負担させるのは酷であるから、何らかの形で手形を流通におく原因を与えたことを要すると解する。

確定日払手形に振出日の記載は必要か

手形の種類を問わず手形要件とされている(1条7号、75条6号)以上、必要と解する。

振出日前の満期の記載された手形の有効性

振出日(1条7号、75条6号)と満期(1条4号、75条3号)は共に手形要件である。そして、振出日に満期が過ぎているのは矛盾である。
手形要件相互が矛盾している以上、手形要件を欠いたと同視すべきであるから、手形は無効と解する。

支払地外の支払場所の記載

支払地は手形要件である(1条5号、75条4号)が支払場所は手形要件ではない。
そこで、本来支払場所は支払地にあることを前提とする以上、支払地外の支払場所の記載は無効であるが、手形自体は有効であり、所持人は支払地内の債務者の現在の住所・営業所に支払呈示できると解する。
もっとも、禁反言の見地から、所持人が支払場所に記載された場所で支払呈示したとしても、振出人はこれを拒めないと解する。

支払呈示期間経過後の支払場所の記載の効力

支払呈示期間経過後も支払場所に資金を留め置くことを手形債務者に強いるのは酷である。
よって、支払場所は効力を失い、所持人は支払地内の債務者の現在の住所・営業所に支払呈示すべきと解する。

明文無き任意的記載事項

手形の流通確保のため、画一性を重視すべきであるから否定すべきと解する。

指図文句と指図禁止文句の併存

振出人が特に記載したことを考慮すると、指図禁止文句の効力を認めるべきであると解する。

文字による手形金額の記載が明らかな誤記である場合

手形の流通確保のため、画一性を重視すべきであるから、一律に6条を適用して処理すべきと解する。

錯誤・詐欺による手形行為に民法の適用はあるか

手形法にこれを排斥する規定は無いから、適用があると解する。
もっとも、転得者の取引安全も保護すべきであるから、権利外観理論を適用すべきである。

手形金額の一部錯誤

手形債務は単純な金銭債権(1条2号、75条2号)であるから可分である。
よって、錯誤の生じていない部分については、手形債務者は無効を主張できないと解する。

後者の抗弁(二重無権のケース)

所持人は手形を所持する実質的理由を失った以上、17条1項の適用を主張できない。
よって、手形債務者は前者に対する抗弁を主張して、支払いを拒むことができる。

後者の抗弁(二重無権で無いケース)

所持人は手形を所持する実質的理由を失っている以上、権利行使は権利の濫用として許されない。

狭義の「支払いのために」と「担保のために」の区別(原因関係上の債権を先に行使できるか)

通常債務者は手形による決済を期待するといえるから、原則として狭義の支払いのために振り出されたと解する。
もっとも、第三者方払いの記載がなく債務者が唯一の手形債務者である場合は、債務者に不利益が無いので、担保のために振り出されたものと解する。

原因債務の支払と手形の受戻しは同時履行か

二重払いの危険を回避させるため、信義則上(民法1条2項)、手形の返還と引換のみ原因債務を支払うという、一種の同時履行関係を主張することができると解する。

通称名、雅号での手形署名の有効性(周知性・慣用性の要否)

自己を表示するものとして署名した以上、周知性・慣用性が無いからといって、手形債務を免れさせることは不当である。
よって、周知性・慣用性が無くとも、署名は有効である。

手形行為のみの許諾に14条(名板貸人の責任)の類推適用はあるか

同条は名板貸人を取引主体と誤信したものを保護する趣旨である。
手形行為のみにつき許諾があった場合も、名板貸人を取引主体と誤信する点は同じである。
よって、14条の類推適用により、名板貸人の責任を認めうると解する。

法人の機関方式の有効性

権限のある代表者による署名である以上、これを有効と解する。

署名代行の可否

権限のあるものによる代行である以上、有効と解する。

押印のみで記名が無い場合

押印のみで署名と認めることはできない。もっとも、記名部分白地の白地手形として有効と解する余地がある。
※署名=自署による氏名の表示をいう 記名=自署以外の氏名表示(ワープロ字など)をいう
  記名+押印=署名とされる(商法32条)

手形行為への表見代理規定の適用の可否

手形法にこれを排除する規定が無い以上、適用を肯定すべきである。
もっとも、代理権限の存在を誤信するのは直接の相手方に限られるから、それ以降の取得者には適用は無い。
これらの者の保護は権利外観理論によるべきと解する。

手形の被偽造者の責任

原則として責任を負わないが、帰責性ある場合は、取引安全を優先すべきであるから、表見代理規定の類推適用により責任を負う余地があると解する。

手形偽造者の責任

無権限で本人が責任を負うかのような手形行為をした点で、無権代理と異ならないから、8条を類推すべきと解する。

手形取引は会社法356条1項2号の「取引」にあたるか(手形行為は利益相反取引として承認を要するか)

あたると解する。原因債務より一層厳格な支払義務を負うことになるからである。

手形の被変造者の責任

変造前の文言に従って責任を負えば足りるのが原則である(69条)。
もっとも、変造されたことにつき帰責性がある場合、外観を信頼した者の保護を優先すべきである。
そこで、権利外観理論により、被変造者の責任を肯定すべきと解する。

posted by studyweb5 at 19:07| 商法論証 | 更新情報をチェックする

会社法(新会社法対応)2

代表取締役の選任権を株主総会に与えることはできるか

取締役会設置会社でない場合は、もともと株主総会の権限である(349条3項)。
取締役会設置会社でも、定款の定めにより株主総会の決議事項とできる(295条2項)と解する。なぜなら、取締役会による監督は、選任権に尽きるものではないからである。

招集手続を欠く全員出席総会の効力

召集手続は株主に出席の機会を与える趣旨であるから、全員出席総会は決議取消事由にはあたらないと解する。

代理人を株主に限定する定款の有効性

代理人による議決権行使は株主の権利である(310条1項)から、原則として代理人資格を限定することは許されない。
もっとも、非公開会社では、外部者の出席を避ける必要性もある。
そこで、非公開会社に限り、代理人を株主に限定することも許される。
ただ、この場合も、弊害が生じないような場合は、株主以外の代理人であっても、会社は議決権行使を拒むことができないと解する。

「事業」(467条)の意義

総会決議の必要性があるのは、競業避止義務(21条)を負い、従前の事業の継続ができなくなる場合である。
よって、467条と21条の「事業」は同義と解する。
すなわち、財産が一定の事業目的で組織化され、有機的一体となって機能する場合に、その財産による事業活動を譲受人に受け継がせることをいう。

特別決議無き事業譲渡

会社の基礎に関わり、株主保護の要請が強いので、無効である。

事業譲渡の相手方の無効主張

できないと解する。相手方には保護を受ける利益が無いからである。

召集通知を受けた株主の総会決議取消の訴えの可否

召集通知を受け取って株主にも適正な総会決議に対する利益を有するから、肯定すべきと解する。

総会決議取消判決の遡及効

原則通り遡及する(839条反対解釈)。

解任対象の代表取締役は特別利害関係人(369条2項)にあたるか

あたる。忠実義務(355条)との衝突が生じるからである。

取締役会の召集手続の欠缺

831条のような規定が無いので、全員の同意がある場合(368条2項)を除き、原則として無効となると解する。
もっとも、召集欠缺の取締役の出席があってもおよそ決議内容に影響が無い場合は、法的安定を優先して有効と解する。

取締役会決議を経ずに代表取締役がなした株主総会召集の有効性

召集行為は無効である。召集は内部手続であり、第三者の保護を考える必要がないからである。
よって、総会決議取消事由(831条1項1号)となる。

取締役会決議を経ずに代表取締役がなした社債発行の有効性

新株発行と異なり株主の経営権に影響は無い。よって、取引安全を重視し、相手方の主観を問わず有効と解する。

取締役会決議を経ずに代表取締役がなした新株発行の有効性

社債発行と異なり、株主の経営権に影響する。よって、株主保護を考慮する必要があるから、原則として無効と解する。
もっとも、公開会社においては、株主に対する通知(201条2項)がなされている場合は有効と解する。
株主は差止請求(210条)の機会を与えられているからである。
また、取引安全の見地から、善意無重過失の相手方には無効主張できないと解する。
非公開会社においては、株主の経営権への関心が強い反面、取引安全保護の必要性は乏しいため、相手方の主観に関わらず無効と解する。

取締役会決議を経ずに代表取締役がなした多額の借財の有効性

意思決定機関の意思と代表者の表示との不一致があり、これを代表者が知っている点で心裡留保に類似する。
よって、民法93条但書を類推適用すべきと解する。

株主総会決議の無い第三者有利発行の有効性

発行差止請求(210条)の機会が株主に与えられている場合は、取引安全を重視して有効と解する。
発行差止請求の機会が株主に与えられていない場合は、株主保護を重視して無効と解する。

共同代表取締役間の委任
共同代表取締役への表見取締役の類推の可否

共同代表取締役制度は、廃止された。

354条と908条1項の関係

354条は908条1項の例外規定であるから、登記による悪意擬制を受けないと解する。

競業避止義務違反の介入権の法的性質

介入権の規定は廃止された。

承認を欠く利益相反取引の効力

無効である(356条2項反対解釈)が、転得者との関係では、取引安全の見地から会社は転得者の悪意を立証しなければ無効主張し得ないと解する。

「自己又は第三者のために」(356条1項1号)の意義

会社名義であれば、会社に効果帰属するので競業とはならない。よって、自己又は第三者の名義でなした場合をいうと解する。

取締役の報酬配分を取締役会に一任することの可否

総額を定めた上で、具体的配分を委任するのであれば、お手盛りの危険は無いので、可能と解する。
なお、委員会設置会社では、報酬委員会が具体的な報酬を決定するものとされる(409条)ので、取締役会への委任は認められないと解する。

取締役の賞与は「報酬」にあたるか

あたる(361条1項)。

取締役の退職慰労金は「報酬」にあたるか

他の取締役が自己の将来の退職慰労金を見込んで高額にするなど、間接的なお手盛りの危険があるので、「報酬」にあたると解する。

使用人兼取締役の使用人としての給与は「報酬」にあたるか

使用人としての給与は計算書類に記載され、株主総会の承認を受ける(438条2項)ので、お手盛りの危険は無い。
よって、「報酬」にはあたらないと解する。

株主代表訴訟により追及できる責任の範囲

条文上の制限が無い以上、役員が会社に対して負う一切の債務の追及が可能であると解する。

423条1項の成立に過失を要するか

必要である(428条1項反対解釈)。

429条1項に基く損害賠償請求権に間接損害は含まれるか

同条の趣旨は現代社会における株式会社の重要性に鑑み、役員の責任を加重し、特別の法定責任を負わせる趣旨である。
よって、間接損害も含まれると解する。

代表権のない取締役も429条1項の責任を負うか

代表権の無い取締役も取締役会の構成員として監督権限を有する(362条2項2号)以上、相当因果関係のある範囲で責任を負うと解する。

名目取締役は429条1項の責任を負うか

いやしくも取締役に就任した以上、責任を負うべきと解する。

選任決議を欠く登記簿上の取締役は429条1項の責任を負うか

不実の登記の作出に加功した場合は、自己が取締役でないことを善意の第三者に対抗できず(908条2項類推)、429条1項の責任を免れないと解する。

退任登記未了の退任取締役は429条1項の責任を負うか

登記未了を知りながら放置したような事情の下では、退任の事実を善意の第三者に対抗できず(908条1項類推)、429条1項の責任を負うと解する。

顧問弁護士と監査役との兼任の可否

可能と解する。顧問弁護士は独立した地位にあり。「使用人」(335条2項)にあたらないからである。

監査役の業務監査権は妥当性まで及ぶか

監査役は業務執行権を有しないことから、妥当性までは及ばないと解する。

分配可能額超過の違法配当の効力

資本維持の原則に反するから、無効と解する。

「効力を生じた日」(463条1項)との文言から、有効と解する。

違法配当につき善意の株主の会社に対する返還義務

株主の責任(462条1項柱書)は無過失責任である(同条2項反対解釈)。よって、善意の株主も返還義務を負う。

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会社法(新会社法対応)1

一人会社における株主総会召集手続の要否

株主全員の同意により、原則として招集手続を省略できる(300条)ので、一人株主の同意があれば不要である。

一人会社における利益相反取引についての承認の要否

取締役会設置会社でない場合、株主総会が承認の主体である(356条1項)から、承認を要しないと解する。
他方、取締役会設置会社においても、取締役の選任権は株主総会にある(329条1項)以上、承認は不要と解する。

会社に民法43条の適用はあるか

会社も法人である以上、適用がある。
もっとも、営利追及の活動は範囲が限定しがたいので、会社の目的は広く解すべきである。

法人格否認の法理

法人の法人格は立法技術として認められるにすぎないから、濫用ないし形骸化している場合には、当該法律関係においては、法人格を否認し、背後の社員と同一視すべきと解する。
濫用にあたるためには、背後者が違法または不当な目的を有し、会社を支配していることが必要である。
形骸化にあたるかは、資本関係や内部手続の遵守の有無、財産の混同の有無などを考慮して決する。

見せ金による払込の効力

見せ金は払込を仮装したものに過ぎないから、無効と解する。
その判断基準としては、会社成立から借入金返済までの期間の長短、会社の資金として運用された事実の有無、会社の資金関係に及ぼす影響などを考慮すべきと考える。

設立中の会社の法人格

会社は設立登記により法人格を認められる(49条)から、設立中の会社は権利能力無き社団である。
もっとも、設立後の会社との実質的同一性から、設立中の発起人の行為は実質的には設立中の会社に帰属し、設立後は当然に成立した会社に帰属すると解する。

設立中の会社の実質的権利能力

設立中の会社の目的は会社を成立させて開業可能な状態にすることであるから、これに法律上経済上必要な行為に加え、開業準備行為も含まれると解する。

発起人の権限の範囲

設立会社の健全性を確保するため、発起人は設立に必要な行為しかできないが、財産引受については、その必要性から、例外的に法定の要件を充たせば発起人の権限となりうると解する。

発起人の権限外の行為の追認の可否

一種の無権代表行為であるから、追認できる(116条類推適用)と解する。

設立費用の帰属

発起人の権限内の行為は実質的に設立中の会社に帰属するのであるから、設立費用(28条4号)の規定は会社と発起人の内部分担の規定と解すべきである。従って、債権者は設立費用超過分の債務についても、会社に履行請求しうる。

資本充実責任により設立無効は回避されるか

資本充実責任は廃止された。
また、現実に払込・給付された価額が資本となる(445条1項)ので、払込欠缺はそれだけでは設立無効事由とならない。
最低出資金額(27条4号)に出資が満たない場合に初めて設立無効となる。

会社不成立時の発起人の責任(56条)の性質

会社不成立である以上、発起人に法律効果は帰属するのは当然である。連帯責任を認めた点に特則的意味があるに過ぎないと解する。

日割配当の適法性

旧商法280条の20第2項11号の規定が削除され、営業年度単位の配当という概念の不採用により、日割配当は禁止された。

実質的な剰余金配当(特定大株主に対する高額のお歳暮など)

社会観念上の贈答を超えたものと認められれば、配当手続無き違法配当となると解する。

株主優待制度

会社の資産を分配する性質のものは配当に当たり許されない、便益提供を目的とするに過ぎない場合、会社の資産の分配ではないので、配当にあたらないと解する。

株券の効力発生時期

会社が株券を有効に作成し、どの株券がどの株主に対して交付されるのかが確定したときに発生すると解する。
株主のリスクは通常保険でカバーされているからである。

権利株の譲渡の効力

会社に対して対抗できないに過ぎない(50条2項)から、当事者間では有効と解する。

株券発行前の株式譲渡の効力

会社に対して効力を生じないだけである(128条2項)から、当事者間では有効と解する。

株券発行の不当遅滞下での株券発行前譲渡

株券発行会社は遅滞無く株券を発行しなければならない(215条1項)のであるから、不当に株券発行が遅滞している場合、会社は信義則上、無効を主張できない。

違法な自己株式取得の効力

軽微な手続違反の場合は有効である。この場合は取締役等の責任を問えば足りるからである。
軽微でない違反は、会社資産の流出防止や株主平等の観点から無効であるが、取引安全の観点から会社が第三者名義で取得した場合は善意の相手方には無効を対抗できないと解する。

自己株式取得の無効主張権者

会社に限られ、取引の相手方は含まないと解する。なぜなら、相手方に直接の不利益は無いし、かえって投機の機会を与える結果となるからである。

自己株式取得禁止の解釈上の例外

155条各号に詳細に規定されている以上、解釈上の例外は認められないと解する。

株式譲渡の承認機関を株主総会とすることの可否

取締役会設置会社でない場合、そもそも株主総会が承認機関である(139条1項本文)。
取締役会設置会社においては、定款で定めることにより、株主総会を承認機関となしうる(139条1項但書)。

株式譲渡の承認期間を代表取締役とすることの可否

定款の定めによりなしうる(139条1項但書)。

承認を欠く譲渡の効力

譲渡制限は外部者関与防止という会社の利益のためであるから、当事者間では有効と解する。

譲渡人や株式数に応じた制限の可否

定款の定めにより可能である(107条2項ロ)。

譲渡担保における承認の要否

譲渡担保の法的性質は担保権の設定であるから、実行されるまでは承認を要しないと解する。

株券喪失登録がなされている株式の名義書換請求

認められない(230条1項)。

名義書換未了株主の権利行使を会社が認めることの可否

130条1項の趣旨は会社の事務処理の便宜にあるに過ぎないから、会社の側から株主と認めることは許されると解する。
もっとも、株主平等原則(109条1項)に反するような取り扱いは許されない。

名義書換不当拒絶による名義書換未了株主の権利行使の可否

130条1項の趣旨は会社の事務処理の便宜にあるに過ぎないから、会社が不当に名義書換を拒絶している場合は、会社は名義書換の未了を信義則上、株主に対抗し得ない。

失念株における株式の割り当てを受ける権利(202条1項)の帰属

譲受人は会社に対抗できない(130条1項)以上、譲渡人(旧株主)に帰属する。

名義書換を失念した譲受人による新株を引き受けた譲渡人に対する請求

法律の原因が無いとはいえないが、実質的公平の観点から、民法704条を類推適用して、払込価額と時価との差額を返還請求できると解する。

契約による株式譲渡制限(従業員持株制度)

債権的効力を生ずるに過ぎないから、有効と解する。

略式質の効力は剰余金配当に及ぶか

及ぶ(151条8号)。

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商法総則

商人資格の取得時期

取引の安全を重視し、営業意思が客観的に実現されたときと解する。

商号変更・新代表取締役就任未登記の会社に対して、908条1項により新会社の不存在・代表者の無権利を主張できるか

できないと解する。同条は商号変更の事実についてのみ効力を有し、会社の存在には及ばないからである。

9条と民法112条の関係

9条が優先適用されると解する。商法は民法の特別法だからである。

支配人(20条)の意義

法は代理権の広狭で区別している(21条、25条参照)。
よって、当該支店の営業について包括的代理権を有する者をいうと解する。

表見支配人(24条)において、本店支店に営業所としての実質を具えることが必要か

必要である。営業所としての実質がなければ、保護に値する外観は無いというべきだからである。

営業が現物出資された場合、17条が類推適用されるか

営業譲渡との類似性から、肯定すべきである。

502条各号は限定列挙か例示列挙か

詳細に規定していること、別途付属的商行為も規定されていることから、限定列挙と解する。

504条1項(商事代理)の適用による法律関係

相手方は本人か代理人のいずれか一方との法律関係を選択的に主張できると解する。
相手方の保護としてはそれで十分だからである。

504条1項適用の場合に、本人が履行主張した後、相手方が代理人との法律関係を選択した場合、本人の履行主張で時効中断するか

本人は潜在的には契約当事者だった以上、裁判上の請求の継続中に限り、催告に準じた時効中断を認めうると解する。

不動産に商事留置権は成立するか

521条本文は「物」としているから、不動産も含むというべきである(民法85条)。

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