2020年03月30日

書くのが遅い原因を発見するための方法

1.答案を書いていて、なかなか時間が足りない。自分はできる限り速く書こうと意識しているのに、いつも時間が足りないのはなぜなんだ。そう思っている人は、多いのではないかと思います。書くのが遅い原因というのは、自分ではなかなか気付きにくいものです。それはなぜかというと、集中していると、時間の感覚を忘れてしまいがちだからです。ゲームや読書、スポーツなどに集中していると、あっという間に時間が過ぎていることがあるでしょう。同じように、意識を集中して答案を書いていると、時間が過ぎてしまっていることになかなか気が付かないのです。

2.この問題を解決するには、答案を書いている様子を第三者の目で見る、ということが有効です。必死に答案を書いている様子は、第三者の目で冷静に見ると、滑稽なものです。「なんでそんなことに時間を掛けているのだろう?」、「そこでそんなに慌てるなら、もっと早い段階でスピードを上げればいいのに。」などと、書いている本人には気が付かないようなことも、簡単にわかる。これを実現するのが、動画撮影です。自分が答案を書いている様子を、一部始終撮影する。そして、後で、書いている様子を確認してみるのです。最近では、デジカメなどの専用機材がなくても、スマホでも動画撮影ができます。うまく固定して、答案を書いている様子が写るようにセットすれば、撮影は可能でしょう。確認するときは、再生速度を数倍速にすれば、短時間で確認できます。かなり高速で再生していても、筆を止めるとすぐわかるので、そこで一時停止して、なぜ筆を止めたのか確認するとよいでしょう。

3.実際にやってみると、書いているときには時間のロスなどしていないつもりでも、案外とんでもないロスをしていることに気が付くでしょう。ありがちな時間のロスの例を挙げておきましょう。

(1)前半だけ、やたら丁寧に字を書いている。書き始めは時間に余裕があるので、きれいな字で書いている人は多いものです。それが、後半になるにつれて、時間を意識するようになり、だんだん汚い字になっていく。最後の方は、「やばい、普通に書いていたらもう間に合わないぞ!」となって、グチャグチャになる。これは、動画で撮影していなくても、後から答案の最初と最後を見比べればわかることです。ただ、動画で見ると、滑稽なくらい明確にわかります。既に書き終えた未来の自分の立場から、「ああこれから時間が足りなくなることが全然わかってないな。」という目で、書き出しの様子を見ることができるからです。

(2)接続詞など、どうでもいいところで筆を止める。「そして」や「したがって」などの同じ接続詞が2回続くと、躊躇してしまう人は多いです。とっさにうまい接続詞が思い付かずに、筆が止まってしまう。書いている最中は気が付きにくいのですが、これが案外長時間だったりするものです。同じ接続詞が2回続いたくらいで減点されることなど、ほとんど考えられません。その時間で当てはめの事実を1つくらい拾った方が、当然ですが高得点です。動画で見ると、自分がやっていることでありながら、「なにやってんだコイツ。そんなどうでもいいところで止まってんじゃねーよ。」と思うでしょう。

(3)ちょっと長めの事実を引用する際に、気の利いた要約をしようとして考え込み、結局はそのまま引用した場合以上の時間を使ってしまう。当てはめをする際には、問題文をそのまま書き写してしまうのが基本です。ただ、そのままだとうまく規範の文脈に合わなかったり、長すぎてそのまま引用するのは時間のロスだと感じ、うまく要約できないかな?と考えたくなることもある。しかし、そうやって要約しようとして頭を使っているときは、時間の感覚が麻痺してしまいがちで、想像以上の時間を使ってしまうことがよくあります。結果として、そのまま書き写した方が早かった、ということは、稀ではありません。そうしたことも、動画で確認していると、よくわかります。

(4)当てはめの際に、気の利いた評価を付そうとして、止まってしまう。これは、ある程度実力が付いて、事実に評価を付すことに意識が行くようになると、生じる症状です。法科大学院や予備校で、「事実はそのまま書き写してもダメですよ!必ず自分の言葉で評価して下さい!」などと指導されることが多いので、気の利いた評価が思い付かないと、先に進めない。気の利いた言葉がないか考えていると、時間の感覚を忘れてしまう。第三者の目で見ていると、「いやそこは思い付かないならいいじゃん。早く先に進めよ。」と思うような場面は、よくあるでしょう。

(5)どうでもいい訂正をしている。答案を書いていると、どうしてもちょっとした誤字、脱字は生じるものです。しかし、意味が通るのであれば、それで減点されるということは、考えにくいでしょう。それにもかかわらず、気が付いたら直してしまう。例えば、「損害賠償請求をすることができる」と書こうとして、「損害賠償請求できることができる」などと書いてしまった場合、一々直さなくても意味は通ります。この程度の誤字は、答案を書き終えて時間が余った段階で、直せばいいのです。これも、後から動画で見ていると、「いや、今はそんなの直してる場合じゃないんじゃない。その30分後に途中答案になりそうになって慌てるんだけど。」と冷ややかな目で自分の行為を評価することができるでしょう。

(6)書いている途中で新しい問題意識に気が付いて、何か書いてやろうと考えて止まる。書いている最中に、構成段階では気付かなかった論点を思い付く、ということは、それなりによくあることです。それが合否を分けるような論点であれば、考え直すのもやむを得ないかもしれません。しかし、多くの場合、それは大して配点のなさそうな些末なことだったりします。後から確認すると、「書いてる段階で今さらそんなの考えてたら間に合わないだろ…時計確認しろよ。」と思うくらい、考え込んでしまっていることもあるものです。

posted by studyweb5 at 02:24| 論点解説等 | 更新情報をチェックする

2020年03月22日

債権法改正:原始的不能に関する根拠条文など

1.債権法改正後は、原始的不能であっても当然には無効にならないよ、というのは、比較的多くの改正対応本で説明されています。では、その根拠条文は、と言われて、すぐに条文を摘示できるか。論文式試験では、こういったところで時間をロスする人と、瞬時に摘示できる人とで、差が付いてしまうものです。ある程度書き慣れた人なら、覚えてしまうくらいでしょう。答案では、大体、以下のように書くことが多いでしょう。

 

【論述例】
 契約は原始的不能であっても、直ちに無効とはならない(412条の2第2項)。

 

 412条の2第2項は、以下のような条文です。

 

(412条の2第2項)
 契約に基づく債務の履行がその契約の成立の時に不能であったことは、第四百十五条の規定によりその履行の不能によって生じた損害の賠償を請求することを妨げない。

 

 この条文は、普通に読むと、単に、「原始的不能でも損害賠償請求はできるよ。」と言っているだけとみえます。これだけで、どうして契約が無効ではなく、有効であると読めるのか。当初は、この条文は、「契約に基づく債務の履行がその契約の成立の時に不能であったときであっても、契約は、そのためにその効力を妨げられない。」のような文言になるはずでした。これなら、とてもわかりやすいですね。

 

(「民法(債権関係)部会資料75A民法(債権関係)の改正に関する要綱案のたたき台(9)」より引用)

2 債務の履行が契約成立時に不能であった場合の契約の効力

 契約に基づく債務の履行がその契約の成立の時に不能であった場合の契約の効力について、次のような規律を設けるものとする。

 契約に基づく債務の履行がその契約の成立の時に不能であったときであっても、契約は、そのためにその効力を妨げられない。

(引用終わり)

 

 どうして、これが、わかりにくい文言に変わってしまったのか。積極的に具体的な法律効果を明示したかった、というのが、立案担当者の説明です。

 

(「民法(債権関係)部会資料 83-2民法(債権関係)の改正に関する要綱仮案(案) 補充説明」より引用。太字強調は筆者。)

 部会資料80-1第10、2では、契約に基づく債務の履行がその契約の締結時に不能であったことが、その契約の効力の妨げとならない旨の規定を設けるという考え方が提示されていた。しかし、これに対しては、その契約の効力が妨げられないという消極的な規定ぶりによって、具体的にどのような法的効果が導かれるのかが明らかでないとの問題点の指摘がある
 そこで、ここでは、契約の効力が妨げられないことによって実現される最も代表的な法的効果として損害賠償を取り上げ、契約に基づく債務の履行がその契約の成立の時に不能であったことは、その債務の履行が不能であることによって生じた損害の賠償を請求することを妨げないことを明記することとしている

(引用終わり)

 

2.412条の2第2項は損害賠償請求だけを規定していますが、上記の立案担当者の説明のとおり、これは代表的なもので、他にもできることがある。原始的不能の事例について、答案で書く機会が多いのは、無催告解除でしょう。当然には無効とならないので、契約の効力を否定するには解除が必要になるわけです。根拠条文は、542条1項1号です。答案では、以下のように当たり前のことのように書くことになります。

 

【論述例】
 履行不能であるから、無催告で契約を解除できる(542条1項1号)。

 

 答案では一々説明する必要はなくても、どうして同号が原始的不能な場合を含んでいるのか、その文言上の根拠は、知っておいてもよいでしょう。そのヒントは、改正前の543条にあります。

 

(改正前543条。太字強調は筆者。)
 履行の全部又は一部が不能となったときは、債権者は、契約の解除をすることができる。ただし、その債務の不履行が債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。

 

 同条は、「不能となったとき」とあるので、これは後発的不能の場合を指していることが明らかです。一方、542条1項1号は、「債務の全部の履行が不能であるとき。」となっていますから、両者を対比すれば、これが原始的不能も含む文言であることがわかるでしょう。415条2項1号も、同様に「不能であるとき」の文言を用いていますね。それから、地味ですが、選択債権に関する410条にも、このことが反映されています。新旧の条文を比較してみましょう。

 

(改正前410条1項。太字強調は筆者。)
 債権の目的である給付の中に、初めから不能であるもの又は後に至って不能となったものがあるときは、債権は、その残存するものについて存在する。

(改正後410条。太字強調は筆者。)
 債権の目的である給付の中に不能のものがある場合において、その不能が選択権を有する者の過失によるものであるときは、債権は、その残存するものについて存在する。

 

法制審議会民法(債権関係)部会第96回会議議事録より引用。太字強調及び※注は筆者。)

金関係官 少しよろしいでしょうか。いわゆる原始的不能の場合にそれだけでは契約は無効にならないというルールは,この第26の2だけではなくて,例えば第8の2の選択債権の410条に関する改正項目,ここでも,現行法の410条の第1項は「初めから不能であるもの又は後に至って不能となったものがあるとき」という書き方をしていて,そのうちの「後に至って不能となったもの」という部分は,原始的不能の場合にはそれだけで当然に契約が無効であることを前提に,原始的不能ではない後発的不能の場合のことを示している,同じ理由で410条の第2項の「不能となったとき」という表現も後発的不能のことを示しているといった説明がされています。しかし,今回の第8の2では,「債権の目的である給付の中に不能のものがある場合において」という書き方,原始的不能と後発的不能を区別しない書き方をしております。そういう書き方をしているのは,原始的不能の場合にはそれだけで当然に契約が無効であるという理解を前提としていないからです。
 また,契約の解除の箇所でも,現行法の543条は,履行が「不能となったとき」という表現を用いておりまして,この「不能となった」という表現は,契約の締結後に不能となったという意味であると説明されています。つまり後発的不能の場合のことを示す趣旨でそのような表現が用いられていると説明されていますけれども,今回の改正案では,そこをあえて「不能であるとき」と表現しております。契約締結の前後いずれの時点で履行不能が生じたかを問わずに,とにかく履行が不能であれば契約の解除をすることができるという理解を前提とする表現です
 以上に申し上げたところを前提にしますと,確かにこの第26の2の箇所だけを見れば御指摘のような反対解釈(※注 412条の2第2項は損害賠償請求だけを認めているので、それ以外の解除等はできないという解釈を指す。)の可能性があり得るのですけれども,今回の改正案を全体として見れば,原始的不能の場合にそれだけでは契約は無効にならないという基本的な考え方が十分に表れているのではないかと考えております。

(引用終わり)

 

 上記の立案担当者の説明にもあるように、410条や542条1項1号、2項1号、さらには415条2項1号などの規定が原始的不能と後発的不能を区別していないことも、原始的不能の場合に当然には契約が無効とならないことの根拠となります。そうすると、原始的不能の場合に当然には契約が無効とならないことの根拠として、412条の2第2項を摘示するだけでは不十分ではないか。厳密にいえば、それは正しい理解です。

 

法制審議会民法(債権関係)部会第97回会議議事録より引用。太字強調は筆者。)

金関係官 今回の原始的不能に関するルール,すなわち原始的不能というだけでは直ちに契約は無効とはならないというルールは,この412条の2第2項を新設したことのみから導かれるのではなくて,選択債権に関する410条で原始的不能と後発的不能とを区別しない表現ぶりに改めたことや,解除に関する543条で履行が不能となったときではなく履行が不能であるときという表現に改めたこと,これらを含む今回の改正全体から導かれるものであるという整理をしております。

(引用終わり)

 

 それを踏まえると、以下のように答案に書けば、とても丁寧だ、ということはいえるでしょう。

 

【論述例】
 412条の2第2項の趣旨は、原始的不能であっても契約は当然には無効とならないことを前提に、代表的な法律効果として債務不履行に基づく損害賠償請求が可能であることを注意的に確認する点にあり、このことは、410条、415条2項1号、542条1項1号、2項1号が「不能のもの」、「不能であるとき」という表現を用い、原始的不能と後発的不能を区別していないことなどにも表れている。
 以上から、原始的不能であっても契約は当然には無効とならず、契約の効力を否定するには、解除(542条1項1号)することを要する。

 

 もっとも、ほとんどの場合、このように書くべきではありません。なぜなら、1文字当たりの得点効率が悪いからです。上記のようなことを書くくらいなら、同じ文字数を使って当てはめの事実を答案に書き写す方が、遥かに高得点になるでしょう。なので、実戦的には、上記と同じ趣旨のことを書くのであれば、以下のように、端的に条文を引くだけにとどめるべきです。

 

【論述例】
 原始的不能であっても契約は当然には無効とならず(412条の2第2項)、契約の効力を否定するには解除(542条1項1号)することを要する。

 

3.最後に、原始的不能の場合の法律関係のポイントを、以下に列挙しておきましょう。

(1)契約の有効性

 当然には契約は無効とならないが、以下のような場合に契約の効力が否定される余地がある。

・明示又は黙示に履行可能なことが停止条件とされ、又は履行不能が解除条件とされていた場合には、無効となる(131条1項、2項)。
・履行可能性が法律行為の基礎とされていた場合には、錯誤取消しの余地がある(95条1項2号、2項)。
 ※ 「法律行為の基礎」の解釈については、以前の記事(「司法試験定義趣旨論証集(民法総則)【第2版】」を発売しました」)の「【債権法改正について】」の項目で説明しています。

(2)上記(1)によって契約の効力が否定されない場合の法律関係

・履行請求はできない(412条の2第1項)。
・債務者に免責事由(415条1項ただし書)がない限り、填補賠償(≒履行利益)を含む損害賠償を請求できる(412条の2第2項、415条1項、2項1号)。
無催告解除できる(542条1項1号)。
・双方無責の場合、反対給付について危険負担の抗弁が成立する(536条1項)。

(3)上記(1)によって契約の効力が否定される場合の法律関係

・契約関係が生じない以上、契約責任は生じないのが原則であるが、契約締結上の義務違反の法理によって、一定の場合に契約責任が肯定される。
 ※ 改正前は、「契約締結上の過失」と呼ばれることが多かった論点ですが、改正後は、債務不履行に基づく損害賠償責任を基礎付ける債務者の帰責事由について故意・過失とは異なるものであるとの整理がされているため、改正後はそのような呼称は適切とはいえません。
 ※ 「改正後は原始的不能があっても契約は有効なので、契約締結上の過失は問題となる余地がなくなった。」などとする説明がされているとすれば、それは適切ではありません。

 

(「民法(債権関係)の改正に関する中間試案の補足説明(平成25年7月4日補訂)より引用。太字強調及び※注は筆者。)

3 本文のような考え方の下では,契約成立時に履行請求権の限界事由が生じていること(※注 原始的不能の場合を指す。)は契約の無効原因ではなく,ほかに契約を無効とする原因がなければ契約は有効となる契約が有効な場合の法律関係は,以下のようになると考えられる。

 (1) 履行請求権の限界事由が生じている債務について,その債権者は,履行を求めることができない(前記第9,2)。この場合に債権者に与えられる救済手段は,後発的に履行請求権の限界事由が生じた場合と同様であり,履行に代わる損害賠償と契約の解除が救済手段として用意されていることになる。

 (2) 損害賠償請求の可否については,契約成立後に履行請求権の限界事由が生じた場合と同様に,前記第10,1(2)の免責事由があるかどうかによって判断されることになると考えられる。これによれば,「債務の不履行が,当該契約の趣旨に照らして債務者の責めに帰することのできない事由によるものであるとき」には免責されることになる。帰責事由の有無がどのように判断されるかは,現在の解釈論の下でも,原始的不能の契約が有効になり得るという見解を採る場合には生ずる問題である。学説には,債務者が結果の実現を保証していたと認められる場合には,履行不能となったのが(履行請求権の限界事由が生じたのが)不可抗力によるときにのみ債務者は免責されるとするものがある。他方,一定の結果の実現を目的とする義務においては,債務者は,自己のコントロールを超えた客観的障害によって結果を実現することができないことが免責事由になるという一般論を採った上で,原始的不能についてこれを判断すると,債務者の過失で目的物が滅失した場合のほか,目的物の滅失については帰責事由がないが目的物滅失について過失で知らなかった場合にも債務者の帰責事由が肯定されるとの見解がある(したがって,債務者が免責されるには,目的物の滅失について過失がないだけでなく,契約時に滅失を知らなかったことについても過失がないことが必要となる。)。このほか,原始的不能の内容を目的とした契約締結について帰責事由がある場合は信頼利益の損害賠償を請求することができるにとどまるのに対し,内容の実現を原始的に不能にしたことについて帰責事由がある場合には履行利益賠償を認めるというように,「帰責事由」の内容によって損害賠償の範囲を区別する見解もある。このように,原始的不能については,不能になったことについての帰責事由を問題にする見解と,債務者がそれを知らなかったことについての帰責事由を問題にする見解とがあるが,本文は特定の立場を支持するものではない。以上の点については,前記第10,1(2)の「債務の不履行が,当該契約の趣旨に照らして債務者の責めに帰することのできない事由によるものであるとき」に該当するかどうかの解釈適用に委ねられる。
 契約が有効である場合における損害賠償請求権の範囲は,後発的に履行請求権の限界事由が生じた場合と同様であり,前記第10,6によって決定されることになる。原始的不能の契約が無効であるとする伝統的な見解によれば,契約当事者が原始的不能の契約を締結したことについて帰責事由がある場合には相手方はいわゆる信頼利益の賠償を請求することができるとされてきたが,本文のように,契約成立時に既に履行請求権の限界事由が生じている場合でも契約が有効になり得るという立場を採れば,契約が有効であるときは損害賠償請求権の範囲が信頼利益に限定されない点で,伝統的な無効説と異なることになる。

(3) 契約の成立時に既に履行請求権の限界事由が生じている場合であってその契約が有効とされるときは,その債権者は解除をすることもできる。債権者が解除する場合の要件及び効果は,履行請求権の限界事由が後発的に生じた場合と同様である。

4 本文のような考え方の下では,契約締結時に既に履行請求権の限界事由が生じていたこと自体は無効原因ではないしかし,契約成立時に履行請求権の限界事由が生じていたことが,(※注 原文ママ)の無効原因に該当することはあり得,この場合に契約が無効になることは言うまでもない。例えば,履行請求権の限界事由の発生が契約の有効性の解除条件となっている場合には,解除条件が原始的に成就していたことになるので,当該契約は無効となる(民法第131条第1項参照)。このような条件が付されていたかどうかは契約の解釈の問題であり,明示的に合意がなくても,当事者が履行の可能性を有効性の条件としていたと解釈される場合もあり得る
 また,履行請求権の限界事由が生じていないと当事者が信じて契約を締結した場合には錯誤を理由に当該契約を取り消すことができる場合があり得る。契約の成立時に既に履行請求権の限界事由が生じていた場合において,当事者がこのことを知らずに契約を締結した場合には,当事者には動機の錯誤があると言うことができ,動機の錯誤に関する規定の要件(前記第3,2)を満たす限り,その契約は錯誤を理由として契約は無効(前記第3,2の考え方によると,取消可能)となると考えられる。

5 本文の考え方の下で契約が無効とされる場合に,債権者にはどのような救済手段が与えられるか。従来は,原始的に不能な契約は無効であるとする伝統的な見解は,原始的に不能な契約を締結したことについて当事者に帰責事由がある場合には,信頼利益の賠償が認められるとする。また,原始的不能の契約が有効になり得るという立場を前提としながらも,契約準備交渉段階での情報収集・調査面において債務者側に信義則に反する行為が見られた場合には,「契約準備交渉段階での義務違反」を理由とする損害賠償責任が債務者に発生し,原始的不能の給付を目的とした契約が無効である場合には,投下費用の賠償その他の原状回復を目的とした損害の賠償を請求することができるという見解が示されている。本文の考え方も,このような解釈論を否定するものではない。

(引用終わり)

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2020年03月08日

論証集等に関する考え方について

1.司法試験の短期合格を狙う場合、基本的に、知識のインプットは演習の過程で行うことになります。問題を解いて、答えを確認する中で、解答に必要な知識を覚えていく。問題を解くことで、解答に必要な知識を選別でき、自分が覚えていない部分を自覚できるので、本を読むより効率がよいわけです。

2.短答の場合、1問を解く時間が短く、知識の確認と直結しているので、これで全然問題はありません。短答は、ほぼ同じ内容の肢が繰り返し問われる傾向にありますから、間違った肢だけを繰り返し解いていけば、ほぼ網羅的に試験に出る知識を習得できるでしょう。ですから、演習を繰り返していくうちに、インプット用の教材が欲しいという感覚はなくなっていくはずです。

3.他方、論文は、問題数をこなしているうちに、規範だけをまとめたような教材があった方がいいかな、と感じるかもしれません。1問にかかる時間が長い反面で、1問で確認できる論点が少ないからです。
 当サイトで繰り返し説明しているとおり、論文は、規範と事実に異常な配点があります。このうち、事実は問題文に書いてあるわけですから、事前準備は、答案に速く書き写す筆力の鍛錬です。他方、規範は、事前に覚えていなければ書けない。それで、記憶用の教材が欲しくなるわけですね。
 そのような教材は、いくつか市販されています。当サイト作成の定義趣旨論証集もあります。ちょっとした空き時間や演習後の確認用の補助教材としては、これらは有効でしょう。ただ、これらを読む学習をメインにしない1問の論点数が少ないという不安は、多数の問題を解きまくることで解消すべきです。

4.答案を書く際に、まだ覚えきれていない規範であれば、細かい表現は趣旨などを想起しつつ、考えて書くでしょう。後で確認してそのとおりの内容だと、自分の理解が正しいことが確認できて嬉しく感じ、記憶に定着します。未知の論点の規範を想起する自信にも繋がります。この過程が大事なのです。
 何となく覚えた規範でも、実際に事例に即してどの事実がどの規範の文言に当てはまるのかを自分で考えるので、理解が深まります。結論を分ける規範の文言などもわかるため、漠然と覚えた規範の意味や機能が、実感を伴って理解できるのです。抽象的に本に書かれた規範を見るだけでは、こうはいきません。
 問題を解きまくっていると、頻出の規範は手が勝手に動くようになり、書くスピードも格段に速くなります。また、事例に即して臨機応変に表現を変えたり、長さを調節できるようになる。簡単な例を挙げましょう。民法177条の「第三者」の意義について、以下のような論証を用意していたとしましょう。

 

【論証例】
 177条の趣旨は、登記を公示方法として不動産取引について正当な利益を有する者同士の利害調整を図る点にあるから、同条の「第三者」とは、当事者又はその包括承継人以外の者で、登記がないことを主張する正当な利益を有するものをいう。

 

 では、これを覚えていたとして、常に必ずこのとおりに書くかというと、そうではありません。まず、上記の理由付けである「177条の趣旨は、登記を公示方法として不動産取引について正当な利益を有する者同士の利害調整を図る点にあるから」の部分は、なくても答案としては成立します。現在の論文では、理由付けの配点はあまり高くないという傾向がありますから、普段の演習で時間が足りないのであれば、これは書かないという判断をすべきです。
 また、仮に時間に余裕があって、理由付けまで書ける、という場合でも、覚えた理由付けをそのまま書くべきでない場合があります。例えば、以下の事例の場合を考えてみましょう。

 

【事例】
 甲は、その所有する土地を乙に譲渡したが、その旨の所有権移転登記をする前に、甲が死亡し、丙が甲を相続した。……(以下略)

 

 この場合、丙が民法177条の「第三者」に当たらないことを当然の前提として解答すべき問題である(この点に配点はない)と判断すれば、そもそもこの論点には触れないか、「丙は甲の相続人であるから乙とは契約当事者の関係にある。」などと軽く書く程度にとどめるべきでしょう。以下では、この論点をそれなりに論じるべきだと判断できる問題であることを前提に考えます。
 まず、上記の論証をそのまま用いて、丙が民法177条の「第三者」に当たらないことを答案に書こうとすると、以下のようになるでしょう。

 

【論述例】
 177条の趣旨は、登記を公示方法として不動産取引について正当な利益を有する者同士の利害調整を図る点にあるから、同条の「第三者」とは、当事者又はその包括承継人以外の者で、登記がないことを主張する正当な利益を有するものをいう。
 丙は甲の相続人であり、当事者の包括承継人である(896条)から、「第三者」に当たらない。

 

 これはこれで、間違っているとまではいえません。しかし、冷静に意味を考えてみると、「177条の趣旨は、登記を公示方法として不動産取引について正当な利益を有する者同士の利害調整を図る点にあるから」の部分が、事例の解決と無関係であることに気付くでしょう。この部分は、「正当な利益」がなぜ必要かという点に関する理由だからです。ですから、上記の論証を使うとしても、この理由付けの部分は書かずに、以下のように書く。

 

【論述例】
 177条の「第三者」とは、当事者又はその包括承継人以外の者で、登記がないことを主張する正当な利益を有するものをいう。
 丙は甲の相続人であり、当事者の包括承継人である(896条)から、「第三者」に当たらない。

 

 さらにいえば、「登記がないことを主張する正当な利益」の有無は、この事例では無関係です。ですから、より端的に、以下のように書いてもよい

 

【論述例】
 「第三者」(177条)というためには、当事者又はその包括承継人以外の者でなければならない。
 丙は甲の相続人であり、当事者の包括承継人である(896条)から、「第三者」に当たらない。

 

 仮に理由を付して書くなら、以下のように書くべきです。

 

【論述例】
 相続は包括承継(896条)であり、当事者の契約上の地位をそのまま承継するから、当事者の相続人は「第三者」(177条)に当たらない。
 丙は甲の相続人であるから、「第三者」に当たらない。

 

 「第三者」の文言上、当事者を含まないことは自明ですから、「当事者の契約上の地位をそのまま承継する」ことを示すことによって、改めて「第三者」の意義を示さなくても、結論を導くことが可能です。上記の理由付けは、仮に手持ちの論証集などに記載がなくても、演習の際に思い付いたり、解いた後の復習で「この場合はこの理由付けの方がよさそうだな。」と理解すれば、同じような事例を目にしたときに、瞬時に思い付いて書くことができるようになっていきます。これが、演習の過程で行うインプットです。上位陣は、このようにして自分の脳内にある論証集を常にアップデートしています。基本書や予備校本などをグルグル回す学習だと、このような能動的なインプットは難しいのです。
 これは比較的単純な例ですが、こうしたことは、試験中に頭で考えて判断するというのではなく、無意識のうちに瞬時に行うものです。演習慣れすればすぐ実感できますが、こんなことを一々時間を使って考えていたのでは、すぐ時間不足になってしまいます。スポーツなどでも、最初は、「こうやってここで腰を落として、腕を引き付ければうまくいく。」というような指導を受け、頭で考えて体を動かすところから始まりますが、実戦で使えるようにするには、頭で考えなくても、体が勝手に動くレベルまで繰り返し練習する必要があるでしょう。それと同じことです。論文試験は時間制限が常軌を逸しているので、反射神経で解かないと、時間内に間に合わない。この意味では、論文は一種のスポーツといえます。本を読んで覚える学習だと論文に受かりにくいことの背後には、スポーツの解説書を読んで覚えても、それだけではスポーツが上達しないのと似た構造があるのです。

5.若干余談ですが、上記の論証で、「登記がないこと」となっている部分は、「登記の欠缺」と覚えている人が多いかもしれません。しかし、これは古い表記法です。現在では、「欠缺」の表記は、法令では用いないのが一般的です。

 

(旧不動産登記法(明治32年法律第24号)4条)
 詐欺又ハ強迫ニ因リテ登記ノ申請ヲ妨ケタル第三者ハ登記ノ欠缺ヲ主張スルコトヲ得ス

(現行不動産登記法(平成16年法律第123号)5条1項)
 詐欺又は強迫によって登記の申請を妨げた第三者は、その登記がないことを主張することができない。

 

 「登記の欠缺」と書いたからといって、論文で減点されることはないでしょうが、画数が多いので、時間のロスになります。ひらがなは字を崩して速く書いたり、小さく書いたりしやすいということもありますから、実戦的にも、「登記のないこと」の表記に優位性があると思います。
 もう1つ、「当事者又はその包括承継人以外の者で、登記がないことを主張する正当な利益を有するもの」における最後の「もの」は、前の「者」を受ける関係代名詞としての用法なので、「者」ではなく、「もの」と表記します。同様の用例を1つ挙げておきましょう。

 

(会社法16条)
 代理商(会社のためにその平常の事業の部類に属する取引の代理又は媒介をする者で、その会社の使用人でないものをいう。以下この節において同じ。)は、取引の代理又は媒介をしたときは、遅滞なく、会社に対して、その旨の通知を発しなければならない。

 

 これについても、「者」と表記するよりは、「もの」の方が速く書けるでしょうから、実戦的にも優位性があるといえるでしょう。

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司法試験定義趣旨論証集(民法総則)【第2版】
司法試験令和元年最新判例ノート
司法試験平成30年最新判例ノート
司法試験平成29年最新判例ノート
司法試験平成28年最新判例ノート
平成29年司法試験のための平成28年刑訴法改正の解説
司法試験定義趣旨論証集刑訴法(逐次改頁版)
司法試験定義趣旨論証集刑訴法(通常表示版)
司法試験平成27年採点実感等に関する意見の読み方(民法)
司法試験平成27年出題趣旨の読み方(民法)
司法試験平成27年採点実感等に関する意見の読み方(行政法)
司法試験平成27年出題趣旨の読み方(行政法)
司法試験平成27年採点実感等に関する意見の読み方(憲法)
司法試験平成27年出題趣旨の読み方(憲法)
司法試験定義趣旨論証穴埋問題集(会社法)
司法試験定義趣旨論証集(会社法)
司法試験平成26年最新判例ノート
司法試験論文用平成26年会社法改正対応教材
司法試験定義趣旨論証穴埋問題集(刑法各論)
司法試験定義趣旨論証集(刑法各論)
司法試験定義趣旨論証穴埋問題集(刑法総論)
司法試験定義趣旨論証集(刑法総論)
司法試験平成25年判例肢別問題集
司法試験平成25年判例論証穴埋問題集
司法試験平成25年判例論証集
司法試験定義趣旨論証集(行政法)

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六法全書 令和2年版

プレステップ法学 第4版 (プレステップシリーズ 02)

憲法の規範力と市民法 (講座憲法の規範力【第3巻】)

裁判と法律のあいだ: ドイツ憲法の視角から (新基礎法学叢書)

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債権総論 第3版 セカンドステージ債権法II (法セミ LAW CLASS シリーズ)

事務管理・不当利得・不法行為 第3版 セカンドステージ債権法III (法セミ LAW CLASS シリーズ)

民法3 親族法・相続法 第4版

遺言と遺留分 第3版 第1巻

一問一答 令和元年民法等改正――特別養子制度の見直し (一問一答シリーズ)

債権法改正 企業対応の総点検

最新株式会社法(第9版)

逐条解説会社法 第6巻 計算書・定款の変更・事業の譲渡・解散・清算

ビジネス法入門(第3版)

基本テキスト会社法(第2版)

株主総会対応の視点からみたコーポレートガバナンス改革と投資家との「対話」

裁判IT化がわかる!

必要的共同訴訟の研究 (大阪市立大学法学叢書 65)

民事訴訟における当事者の主張規律

Q&A 令和元年改正民事執行法制

最新重要判例200[労働法] 第6版

法学教室 2020年 04 月号

ジュリスト 2020年 04 月号

判例タイムズ1469号

夫からの離婚請求が信義則に反するとされた事例
東京高等裁判所平成30年12月5日判決
日本大学教授 大杉麻美

訴因変更に関わる一連の手続が訴訟手続の法令違反に当たるとされた事例
東京高等裁判所平成31年2月8日判決
北海道大学教授 上田信太郎

マンションのごみ集積場所に排出されたごみの領置
東京高等裁判所平成30年9月5日判決
岡山大学准教授 小浦美保

公法廷の入退廷の際に手錠・捕縄を施すことの憲法適合性
大阪地方裁判所令和元年5月27日判決
帝京大学助教 杉山有沙

株取引による収益を上げる機会が失われたとして後遺障害慰謝料を増額した事例
東京地方裁判所令和元年5月16日判決
常葉大学准教授 峯川浩子

所有権留保と集合動産譲渡担保の優劣に係る判断―倒産局面への影響
最高裁判所第二小法廷平成30年12月7日判決
弁護士 印藤弘二

明治憲法下の「憲法争議」と「法令審査権」をめぐる議論― 違憲審査制による憲法保障へ―
国立国会図書館調査及び立法考査局専門調査員 憲法調査室主任 山田邦夫

法的性別変更に関する日本及び諸外国の法制度
国立国会図書館 調査及び立法考査局行政法務課 藤戸敬貴

強制性交等罪の構成要件緩和 ―欧州における同意のない性交の罪―
国立国会図書館 調査及び立法考査局行政法務課 小沢春希

個人情報保護法見直しの概要
国立国会図書館 調査及び立法考査局行政法務課 秋山瑞季

法律の実効性喪失
法制局第二部第二課 信谷彰

法曹志望者の確保に向けた法科大学院改革等
宮本哲志(文教科学委員会調査室)

国際経済法における強行規範の役割
川﨑恭治

論説:AI化する社会と倫理的ジレンマ —トロッコ問題の日米中文化比較から考える—
学習院大学法学部教授 遠藤薫

田中角栄の立法活動の再検討
下村太一

年収1000万円プレイヤーは意外と少ない!?弁護士の平均年収は739万円

不動産評価ミスで過大課税 損賠請求巡り最高裁初判断

沖縄・玉城知事「地方自治の理念に反する」と批判 辺野古訴訟上告審、沖縄県敗訴確定

辺野古移設、沖縄県の敗訴確定

【記者解説】辺野古関与取り消し訴訟をどう読み解く? 地方自治理念を損ねる恐れ

河野防衛相「移設進める」、辺野古最高裁判決受け

司法解剖の写真、文書提出命令の対象 最高裁が初判断

新型コロナ感染で犯罪者に? 弁護士が解説する4つの注意点

ポストコロナ時代の「働く」を考えよう(前編)

「遺産は愛人に全額贈与じゃ!」ダメ親父のアホ遺言書はどうしたらいいのか

ウイルス汚染で職場が危険、法律上勤務拒否は可能か…元アイドル平松弁護士が解説

伊賀ドキの人 悩みに寄り添う 米沢龍史さん(33)

<判決に望む 呼吸器事件再審>(下) 元検察官・市川寛弁護士に聞く

旧最高裁の大法廷に飾られていた3枚の聖徳太子の絵 日本画の巨匠が込めた思いとは

袴田さん、最高裁へ再審開始要請 釈放6年、支援者ら

相模原殺傷事件控訴に「時間の無駄」「早く死刑に」と語る人々:全ての命の重みとは

19人殺害で死刑 植松被告の弁護士が控訴

植松被告の弁護士 判決不服控訴

3万人から税金取り過ぎの大阪市 最高裁敗訴で返還額3倍に膨らむ可能性高まる

「ギャラ飲み」「パパ活」って犯罪?トラブルになる前に弁護士に相談

容疑者引き渡し巡り結審 筑波大生不明、チリ最高裁

受刑者の手紙禁止しないよう勧告 岡山刑務所に弁護士会

マスク着用強要可能?自宅待機中の給料は? 社労士有志が中小向け対応ガイド無料配布

選択的夫婦別姓訴訟がまた敗訴、最高裁に上告へ 「再婚連れ子の姓に考慮を」

熊谷6人殺害事件・被告の無期減刑に対し、被害者遺族と弁護人が会見…「被害者側にも固有の上訴権を」

熊谷6人殺害事件で妻子を奪われた遺族 被告減刑で心情激白「自分で手を下すしかないのでしょうか」

「ゴルフ場で飲んだ」弁護士が“酒酔い運転”

女性同士の内縁関係でも「不倫に110万円の慰謝料」が認められた理由

熊本銀行、熊本県弁護士会と連携協定 事業承継で

弁護士事務所の業務をゲキテキに改善する事件管理サービス

賭け麻雀「危ない俗説」を法的検証、「フリーは大丈夫」「テンピン以上が摘発対象」は本当か?

ドン・ファン遺産獲得に予算 田辺市、弁護士経費1億円超

不倫「離婚したくないけど、慰謝料がほしい」弁護士の見解は?

【リーガルテック】弁護士向け事件管理サービス『LegalWin』が文書OCR・文書管理機能をリリース
手持ち文書全体に検索・ブックマークで瞬時にアクセス

「パチンコのために子供4人放置」両親初公判 検察側懲役2年求刑

初公判で夫婦が起訴内容認める 子ども4人を家に置き去りパチンコ店に/兵庫県

停職3ヵ月の懲戒処分 検察事務官が女性の尻を触る【岩手】

捜査書類を29年間自宅に放置 検察事務官を懲戒処分

常習賭博のインターネットカジノ店店長に1年6か月を求刑(富山県)

ラーメン店強盗で男送検 事件前後には・・・(富山県)

カフェで“睡眠導入剤”入りコーヒー飲ませ…43歳女性に性的暴行 46歳男に懲役5年6か月の判決

大手メーカーの機密情報を転職先のライバル会社に漏らす…66歳男に有罪判決「私欲的な行為」

大阪・富田林署逃走は「計画的」 樋田被告、検察側が論告

野田市小4虐待死事件の「全容」~全公判を傍聴してわかったこと

『毎月10万円プレゼント』…”ウソの動画”を配信し現金だまし取った「GIFT」詐欺 主犯格の初公判

森雅子法相の「検察官逃げた」騒動 答弁の裏にある成功体験

直ちに告発受理し捜査を 関電金品受領、検察に要請

検察、再び有罪を求める、乳腺外科医控訴審結審(3月25日追記)

「検察は第三者機関」との首相答弁の表現は適切 菅官房長官

弁護士の常識は、社会の非常識? (3) 面会簿に署名して逃亡を謀議する奴は”本当に”いないのか?

中国、北海道教育大教授を捜査 スパイ容疑と発表、検察に送致

新型コロナ、威嚇の「せき」は英国なら禁錮2年-「犯罪」と検察言明

故意にせき、英で相次ぐ 検察、暴行罪で摘発強化

後輩のズボン脱がせたショートトラック元韓国代表に懲役刑求刑

「チョ・グク守護」を掲げた開かれた民主党「チョ・グク事態は検察のクーデター」

n番ルーム事件、「犯罪団体組織罪」の適用は可能か?

朴槿恵前大統領弁護団、弾劾時の憲法裁判所裁判官9人相手取り損害賠償請求

米弁護士ら、武漢ウイルス研究所などを提訴 損害賠償20兆ドル

トルコ検察、サウジ記者殺害事件で20人起訴 皇太子側近も

改正民法趣旨・規範ハンドブック

司法試験定義趣旨論証集(物権)【第2版】

法学入門(第3版)

平等権解釈の新展開: 同性婚の保障と間接差別の是正に向けて

憲法判例50! 第2版 (START UP)

いちばんやさしい憲法入門 第6版 (有斐閣アルマ > Interest)

憲法と要件事実 法科大学院要件事実教育研究所報第18号

行政法概説Ⅰ -- 行政法総論 第7版

行政法 第2版 (有斐閣ストゥディア)

法執行システムと行政訴訟: 髙木光先生退職記念論文集

国賠判例にみる権限不行使と警察の責務

民法Ⅴ 事務管理・不当利得・不法行為 第2版 (LEGAL QUEST)

民法7 親族・相続 第6版 (有斐閣アルマ)

スタートライン債権法 第7版

債権法各論[第2版] (スタンダール民法シリーズ 4)

不動産登記法〔第2版〕

Law Practice 商法〔第4版〕

民事執行・保全法 第6版 (有斐閣アルマ > Specialized)

ベーシック労働法 第8版 (有斐閣アルマ > Basic)

サブテクスト国際法 教科書の一歩先へ

弁護士のためのマネー・ローンダリング対策ガイドブック

違法薬物の所持を装って警察官らに被告人を追跡するなどの
捜査活動を余儀なくさせた行為が偽計業務妨害に当たるとされた事例
(名古屋高金沢支判平成30年10月30日 LEX/DB 25561935)
刑事判例研究会 大阪大学大学院法学研究科博士後期課程 久保英二郎

作為態様の中止には,結果発生防止に必要かつ適切な措置を講じることが求められるとして,
中止未遂の成立を否定した一事例 (札幌高判平成 30・10・1 判例集未登載)
刑事判例研究会 大阪市立大学大学院法学研究科教授 金澤真理

危惧感説と具体的予見可能性説の異同再論
――長野地松本支判平成31・3・25平成26年(わ)第260号を素材として――
立命館大学大学院法務研究科教授 松宮孝明

不法残留者との同居と不法残留の幇助
立命館大学大学院法務研究科教授 松宮孝明

預金債権の準共有〔序説〕 ――誤振込事例と信託を素材として――
立命館大学大学院法学研究科教授 岸本雄次郎

民法724条の「不法行為の時」の解釈基準と「損害の性質」に着目した不法行為類型
立命館大学大学院法務研究科教授 松本克美

会社法356条2項の改正
立命館大学法学部教授  品谷篤哉

◇ 退職記念講義 ◇ 法の支配について
平野仁彦

計画確定決定の衡量統制に関する一考察(1) ――衡量の瑕疵とその有意性――
立命館大学大学院法務研究科教授 湊二郎

計画確定決定の衡量統制に関する一考察(2・完) ――衡量の瑕疵とその有意性――
立命館大学大学院法務研究科教授 湊二郎

司法修習委員会(第38回)

“失言の美魔女”森雅子法務大臣 貧困からの栄達物語に隠された「短所」とは?

コロナウィルスの影響で24時間365日利用できるレンタル自習室
イーミックスへ利用者の問い合わせが殺到しております。

関電金品受領問題は「戦後最大の経済犯罪」~原発事業をめぐる「闇」の解明が不可欠

「関電再生」には刑事責任の追及が不可欠だ

コロナ感染者のふりには大きなリスク「偽計業務妨害」容疑で逮捕も

カスタマーハラスメントに遭う前に。弁護士に聞いた「最低限の準備」

受動喫煙は「犯罪」にならないの? 「刑罰」への待望論も、「行政罰」が望ましい理由

成年後見制度 使い勝手良くして利用促進を

「ただただ気持ち悪かったです」19歳の実娘への性的暴行で父親に有罪 “逆転”の理由

当時19歳の実の娘に性的暴行…二審で逆転有罪の父親が上告 名古屋

最高裁が親告罪だったころの「強制わいせつ」も“告訴なし”で起訴できると判断した意味

ロッキード事件の裁判長、草場良八氏死去 94歳、老衰

草場良八氏が死去 元最高裁長官

無期懲役の判決確定 異議申し立てを棄却 今市事件

仏留学生不明事件、日本人留学生の家族が法廷で証言

筑波大生不明事件、フランス警官が証言 遺体、川に流された可能性―チリ

停職取り消し4月判決、最高裁 教諭のいじめ隠し

【名古屋闇サイト殺人事件】「事件について何も思いません」犯人から届いた非情な手紙

辺野古訴訟 県敗訴の見通し 最高裁が弁論せず判決

橋下徹のケンカの鉄則…負けを回避するには「躊躇なくいったん退く」

勤め先から「契約更新しない」と言われたら… 雇い止めに遭ったときの対処法

新型コロナの影響で起きた内定取り消し、不当解雇、賃金未払いに対抗するために。
無料で加入・内部告発もできるオンライン労働組合「みんなのユニオン」

急死した父の”前妻の子”に知らせず「しれっと遺産相続」 は絶対ダメ! むずかしい関係こそ大切なのは…

県議の質疑「8割コピペ」で物議 政治では禁忌、質問にも権利?

元榮太一郎「僕の勝ち方」(3)赤字会社の人心掌握術

【法律相談】相続で発覚した共有不動産を現金化する方法

愛人から突き返された夫 妻と子どもに面倒を見る義務はあるのか?

会社の懇親会が「強制参加」…これってアリ? 「労働時間」と認めてもらう条件

【弁護士の見解】香川県ネット・ゲーム依存防止条例は憲法違反の可能性十分

香川県「ゲームは1日60分」条例、違憲性への懸念 「不当な干渉」「憲法13条に違反」…作花弁護士が指摘

走行中にフェラーリ炎上、欠陥を認める判決 東京地裁

「マスク緊急増産」なら残業させ放題って本当? 厚労省の通知、実のところは…

新型コロナ影響で資金不足どう対策 「返済猶予」を弁護士が解説

弁護士「東京五輪のボランティアは途中でバックレてもOKです」

弁護士ドットコム、法律書籍のサブスクサービス 「BUSINESS LAWYERS LIBRARY」提供開始

弁護士ドットコム、法律書籍、雑誌のサブスクサービス開始--月額6300円で約400冊読み放題

「陽性」でジムへ行ったら罪? 新型コロナトラブルQ&A【弁護士に聞いた】

続々と施行、堀天子 弁護士が語るフィンテック関連で確認すべき法改正とは

【弁護士・公認会計士】ダブル資格で、新境地に挑む横張 清威さんに聞く

女子高生ひき逃げ死亡「悲劇繰り返さぬため無罪」の妥当性

心愛さん虐待死、父に懲役16年 「凄惨で陰湿」 六つの罪全て認定・千葉地裁

心愛さん虐待死事件で父親に懲役16年、謝罪を口にするも最後まで非は認めず

河井案里氏の秘書と前法相の政策秘書ら逮捕 検察の最終ターゲットは安倍首相首相か

ウグイス嬢事件 案里氏は全裸で克行氏は転倒…河井夫妻の抵抗劇

「元レーサーが犯行持ちかけた」“八百長”元競艇選手ら初公判で検察側指摘 20レースで順位操作し利益

妊娠中の母親と2歳長男が車にはねられ母親死亡…運転していた男に“執行猶予付き”の有罪判決

廿日市女子高校生殺害事件 被告に無期懲役の判決

リンさん殺害事件、両親が被告を提訴 約7千万円求める

森法相「法務省が確認した事実が実際の事実」 「異なる事実」を事実上修正

弁護士の常識は、社会の非常識? (2) 弘中弁護士はゴーン被告に”落とし前”をつけるべきでは?

米刑務所で新型コロナウイルスにおびえる服役囚が続出 懲役150年でも“出してくれ”

軽微な罪を寛容に、新型ウイルスで打撃の民間企業の再稼働を後押し

「入試不正・監察請託疑惑」のチョ・グク前韓国法務部長官の初めての裁判開始…起訴80日ぶり

ユン検察総長の義母、4年前の「虚偽残高証明書」処罰の可能性を知っていた

図解 東大医学部在学中に司法試験も一発合格した僕のやっている シンプルな勉強法

現代実定法入門-人と法と社会をつなぐ 第2版

実況文章 正月の叫び2020

注釈日本国憲法(3) -- 国民の権利及び義務(2)・国会 (有斐閣コンメンタール)

新プリメール民法3 債権総論〔第2版〕 (αブックス)

債権法民法大改正 ポイントと新旧条文の比較

新版 有利な心証を勝ち取る民事訴訟遂行

会社法 第22版 (法律学講座双書)

株主権の再評価

役員人事の法制度――経営者選解任と報酬を通じた企業統治の理論と機能

刑法総論の悩みどころ (法学教室LIBRARY)

実戦演習 刑法―予備試験問題を素材にして

労働法 第4版 (LEGAL QUEST)

強盗に際して犯行現場付近で見張りをしてほしいとの正犯者の依頼を受けて犯行現場に駆け付けたが、
到着した時点で既に正犯者が犯行を終えて逃げ出す段階になっていたため、
自身の運転する自動車に正犯者を乗せて逃走した者について、
強盗致傷罪に対する幇助犯の成立を認めた事例
(京都地判平成26年10月31日(LEX/DB 文献番号25505245))
一橋大学大学院法学研究科特任助教 酒井智之

訴訟代理人弁護士が受刑者に宛てて発した信書の検査をめぐる法的問題
一橋大学大学院法学研究科教授 葛野尋之

私的刑法学 ―常識を疑い、常識を守る―
専修大学大学院法務研究科教授 橋本正博

民法学と公共政策──近時の日本民法学変貌を踏まえて「債権法改正」を考える──
吉田邦彦

愛知県議会議長の同県議会議員に対する発言取消命令の適否は、司法審査の対象とはならないとされた事例。
公法判例研究 盛永悠太

人体と機械の融合に伴う法律問題についての研究 ── 科学技術と刑法の調和 ──
小名木明宏

アメリカにおける終身刑の最新動向について
一橋大学大学院法学研究科博士後期課程  唐春楊

フランス憲法院判例における「公序(ordre public)」の概念
 一橋大学大学院法学研究科博士後期課程・日本学術振興会特別研究員 DC 田中美里

連邦憲法裁判所における一般的平等原則審査の変遷
一橋大学大学院法学研究科博士後期課程・日本学術振興会特別研究員 DC1 辛嶋了憲

“結婚後の性別変更”認めず…特例法は「合憲」と最高裁が判断

性別変更、特例法の要件は「合憲」 最高裁初判断

性同一性障害 結婚後に戸籍上の性別変更認めずは合憲 最高裁

仮免中違反の罰金命令破棄 非常上告受け最高裁是正

実の娘に性的暴行 2審は逆転有罪 父に懲役10年判決 名古屋高裁

【名古屋・逆転有罪判決】被害者のAさんがコメントを発表「信じてくれる人は少なかった」

「ひかりの輪」観察処分は適法 国側逆転勝訴の判決確定 最高裁

受精卵で無断出産は「自己決定権侵害」 元妻に賠償命令

法科大学院認証評価における評価手数料の改定について

司法試験委員会 第156回会議(令和2年2月26日)

令和3年司法試験会場の公募について

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律の一部を改正する法律案

著作権法及びプログラムの著作物に係る登録の特例に関する法律の一部を改正する法律案

資格スクエア予備試験講座(全講座)を高校生向けに期間限定で無料開放致します。

「傍聴席減らす」新型コロナで裁判所が異例措置 希望者「入りたい」とトラブルも

成年後見の報酬算定は2階建てで設定 最高裁が考え方を示す

引退してから優しくなれた プロボクサーと弁護士を両立
坂本尚志の意志を貫く力「頑張ってからやめた方が胸を張れる

授業とボクシングの練習以外は図書館へ
元・東大出身の弁護士ボクサー坂本尚志「頑張る自分でありたい」

新型コロナで結婚式延期、交渉したらキャンセル料8割減 女性「まるっともらう気だったのか」

若手の環境に危機感抱く 日弁連次期会長・荒中(あら・ただし)さん

日弁連会長に荒氏(相馬出身) 仙台弁護士会 東北から初当選

日弁連 次期会長に仙台弁護士会の元会長 荒氏

水俣病高裁判決 司法救済の門を閉ざすな

原告「最悪の不当判決だ」 水俣病互助会・国賠訴訟

水俣病第2世代訴訟原告全面敗訴(熊本県)

「人と思えぬ」まさかの全員敗訴 水俣病賠償訴訟、福岡高裁

水俣病訴訟 胎児・幼少期被害を認めず 福岡高裁 8人全員、国基準踏襲

夫の車がラブホテルの駐車場に 勤務中の不貞を会社に伝えていいか

コロナ「ばらまく」と来店の男、逮捕には「壁」も 捜査の焦点は?

「コロナばらまき男」を愛知県警が捜査開始 意外に高い“逮捕、起訴のハードル”

致死性ウイルスを故意に感染させると殺人罪、殺人未遂罪の適用も

「ウイルスばらまいてやる」男性“店内映像”報道、本人の同意がない場合は問題ないのか聞いた
弁護士「店舗側やメディア側が訴えられる可能性」

コロナで高まる「内定取り消し」のリスク  相談事例から対処法を解説する

改正健康増進法施行へ 飲食店の「喫煙」厳しく制限、何がどう変わる?

Googleマップに悪評を書かれた歯科医 投稿者分からず落胆

会社法の一部を改正する法律案

民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律について(相続法の改正)

商法及び国際海上物品運送法の一部を改正する法律案

民法の一部を改正する法律(債権法改正)について

令和2年司法試験予備試験の実施について

令和2年司法試験の実施について

司法試験考査委員の不適切行為に関する通報窓口


  【司法研修所教材・講義案・調査官解説等】
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プラクティス刑事裁判 平成30年版
プロシーディングス刑事裁判 平成30年版
検察講義案 平成27年版
新問題研究要件事実
紛争類型別の要件事実 民事訴訟における攻撃防御の構造 改訂
刑事第一審公判手続の概要
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民事判決起案の手引
民事訴訟第一審手続の解説
情況証拠の観点から見た事実認定
民事訴訟における要件事実 第2巻
民事訴訟における要件事実 増補 第1巻
書記官研修講義案等